Artist

AICON

線は 1 次元、集合すると面になり 2 次元、少し離れて見ると浮かび 上がる 3 次元と、縞模様を通して次元を軽やかに行き来する AICON の作品は、そこに隠れる存在を浮かび上がらせ、鑑賞者を一瞬で彼 女の世界へと引き込む。彼女はこの縞模様を通して「物質としての人」 を表現したいと語る。

feebee

伝説や神話に登場する神獣等のキャラクターには、人間の精神構造や、社 会構造、そして未知なる物への態度が現れると考え、主にそれらを現代の 目線で再構築した作品を多く手掛ける。2022 年より新たに現代人を描いた ポートレート作品「Bitten from Within」シリーズを発表。シリーズに登場 する「首に噛みつく獣」はメタファーで、人が社会と関わることによって 表れた形である。

牛木 匡憲

日本の 80 年代~ 90 年代のアニメ、特撮、玩具などの表現をベース にユーモラスなものからファッションを意識したものまで、主に少 し未来に設定したオリジナルキャラクターを使って集合感や多様性 や連続性に着目し作品を制作している。

松山 しげき

作品《 Portrait of dazzle 》シリーズは、SNS やブログなどインターネッ ト上にアップロードされている無数のセルフィーやスナップなどの顔写 真から、ビデオプロジェクターを使い「目」だけを正確にトレースし、 肖像の輪郭はモデルとした実際の人物から、人種や性別、髪型、体型な どを全く別の人間に描き変えることで、インターネットの匿名性や情報 の不確かさを表現した「現代人の肖像画」です。

杉野 ギーノス

杉野ギーノス Giinos Sugino オイルパステル(軟質のクレヨン)で絵を描く。マットな質感と色彩 が特徴。東京を拠点として作品を制作している。

塚本 暁宣

カートゥーンやコミックなどサブカルチャーとモダニズムの融合を テーマにしたシリーズ「New Cubism」を中心に制作している。ポッ プな色彩で独自の世界感を模索している。

MARIA SAKURAI

「どんな人もずっと生きている。」私は普段作品を制作する上で「どんな 人もずっと生きている。」というテーマで制作している。その生き物が何 であるか、どんな表情をして何を考えているか。意図的にわからないよ うにしている。それはこの世界にいろんな思考があり、感性があって形 があるからだ。私たちはそれを完全に理解することはできない。私はそ の「わからない」部分の先を想像し、表現していくのが楽しくて制作し ている。

フカミ エリ

自分と世界における「こころの在りか」をテーマに制作している。 人間の意識を作っているのはなんだろうか。とある瞬間に、デジャ ヴを感じたり。夢の中で何度も繰り返される光景を見たり。「なにか」 に出会って感動したり。私達が、意識せずとも。こころが、感情が、 記憶が、私よりも正確に「世界の在りか」を教えてくれる。

カザマ ナオミ

鎌倉生まれ。1998 年、カリフォルニア州サンディエゴにてストリートアー トの先駆者 OBEY ことシェパード・フェアリーと出会い、シルクスクリー ンプリントやアートを通じて社会へアプローチをする方法に興味を抱き、 製作を始める。帰国後、ストリートにてスクリーンプリントポスターを貼 り、作品を発表。東京、中目黒にて「大図実験」というギャラリーを友人 とオープンさせる。NY と東京をベースに活動するアーティストペインティ ングコラボレイティブのバーンストーマーズへの参加。以降、作家として ニューヨーク、パリ、ロンドン、ストックホルム、ミュンヘンなど国内外 のグループ展への参加や個展を中心に活動する。

buggy

雑誌広告を中心に 2006 年より始動。大阪、渋谷で展開するショップ「ASOKO」のファ サードやコンセプチュアルホテル「Rock Star Hotel」の全ヴィジュアルを手掛ける ほか、国内外のグループ展や個展などでも活躍する。その他、ブランドやメーカー とのコラボレーションでオリジナル商品なども多数リリースするなど、多岐に渡って 活動を続ける。

Yufi Yamamoto

頭の中のもやもやを形にし、奥底の柔らかく脆いキオクや感情に色をつけてあげることで自分をなぐさめ、そして見るひとが何かを憶いだせればいいと思う。
私のアートに一貫しているのは、そんな想い。
2022年 Whimsy Works Gallery グループ展 "You Do You"(台湾)
2023年 One Art Taipei アートフェア出展 (台湾)
2023年 One Art Taipei Award 受賞(台湾)

NAZE

グラフィティで培われた大胆な線と色彩。一見するとアンニュイな作品の中にもポップでユニークな要素が散りばめられている。スピード感のある線は人体を大きく歪め、分断するほど荒々しく暴力的であるが、つぶやきのような思考の断片のような文字、流れ落ちる絵具から繊細な感情が読み取れる。NAZEの身体を起点として線が生まれ、線が形を生み、形が人物を生み、人物が物語を生む。世界の生成に立ち会うようなダイナミクスがNAZEの絵画にはある。それはアーティストの内的な世界として表象されているが、同時に我々が忘れていた記憶を喚起するトリガーとして機能しているように思われる。

OZAKI EMI

私の作品の中にはたくさんのキャラクターが出てきます。種族もバラバラ、モノでさえ喋り出す始末。彼らに自分の考え方や心情を代弁しても らうこともあるし、好き勝手に動いてもらう時もある、言わば私の分身のようなものです。そこから生まれた新しい世界観やストーリー、関係 性の面白さを作品に落とし込むのが私のスタイルです。

影山 紗和子

画面内で干渉し合うキャラクターたちが各々勝手に生き、物語を始め繋いでいく様を描くのが好きで毎回構成を考えています。動物のようなキャラクターや食べ物の絵をよく描きます。●2019年2月 くるり「Tokyo OP」 ミュージックビデオ監督(CL:SPEEDSTAR RECORDS) ●2022年8月 NHK 「みんなのうた」 アニメーション制作(CL:NHK)  
 

UMAO

東京在住、京都精華大学デザイン学部卒業。
2016年よりイラストレーターとして、書籍や広告、webなどの媒体で活動。
クライアントワークの他にも精力的に作品制作や個展などの展示も開催。
動物と青色が好き。 2023.個展 ” umao no emoji” TOKYO PiXEL 東京 蔵前
2023.sun 個展 “u” VIVI 愛知 栄

ABEBE

2013年「geisai#18」の入賞から活動を始め、壁画やライブペイントを中心に地域を問わず各地でバイタリティ溢れるペイントを行う。
デフォルメしたフォルムと太い線で描かれたシンプルなモチーフの中にはキッチュさと純粋さ、相反する意味と歯切れの悪さが皮肉と共に詰め込まれている。

松村 咲希

絵画空間の探求として抽象絵画を制作します。主にアクリル絵具を使用して、 ペインティング、シルクスクリーン、ステンシルなどの複数の技法を組み合わ せて描き、カラフルな色彩が奥へ前へ行き来するようなレイヤーと絵具の立体 感を持たせています。平面作品が持っているある種の錯覚や歪みのような空間 性は、現実とのズレとして私たちの感覚を再認識させ、また、現実世界の風景 には感じえない多次元的な景色や感覚へのイマジネーションをも膨らませてく れます。まだ見ぬものへの想像は、私たちを取り巻く世界との関わりと眼差し を変化させ続けることに繋がると信じています。

宮崎 竜成

リズムという概念を手掛かりに、それぞれ異質な身体がどのように生成 されているのか、そしてその異質な身体同士がどのように関係し、具体 的な出来事を生み出しているのか、音響や絵画という媒体及び形式によっ て探っている。紙や麻に自身の体が筆を通して直接接触されることと、 それが記号化されることとの狭間で立ち上がる倫理と美学の揺らぎを身 体の触発として捉えること。つまり、制作や鑑賞を身体との接触として 捉えることを試みている。

山本 捷平

デジタルな複製が溢れる環境において、自作ローラーで敢えてアナログな反復を用いる「絵画」を制作することで、虚ろなものと思われがちな 図像や記号の反復の過程を画面上に固定し露見させる。山本の制作方法は、図像や記号といった表象全般が電子的な操作によって容易に複製さ れる現代の状況を所与のものとしながら、その一部をアナログ化することで、イメージの反復が氾濫するそれぞれのプロセスのただなかにある 物質性を浮かび上がらせていく。

新井 碧

行為・時間を軸とする、体験的時間性を内包する絵画は、鑑賞者に「描く 行為」自体を身体的に想像・追体験させる。そしてそれは、個人の時間・ 身体・主観から、他者・社会について思考したり想像を働かせる手がかり となり得る。科学と医療が発達し、弱者も生き延びることが可能な共生の 時代であるからこそ、生命の有限性について問い続け、また、わたし自身 の生きた痕跡を残すため、絵画に時間を閉じ込めていく。

杖谷 美彩

さまざまな物質的な表現を用いて平面と立体の境界線を手探りしながら、制 作しています。ありきたりな日常風景や生活空間に作品やアイディアを溶け 込ませることによって生まれる違和感や緊張感、非日常感などが新しい素材 を用いるきっかけとなり、油彩や水彩などの絵の具での表現方法だけでなく、 陶芸、衣服、雑誌創刊、版画、アクセサリー、調理、タフティングなど、日々、 絵画のためのモチーフを作ることをマイペースに続けています。

菅 雄嗣

一貫して、コンセプトにしているのは絵画に対する批評的な態度です。削 り出しで完成させる scraped painting シリーズでは積層される油絵の層 ( 時 間 ) に対して、パラドックス的に層を削ることで完成するプロセスを踏んで います。その絵の完成のさせ方は層構造 ( 順行する時間軸 ) でなく一瞬を閉 じ込めた水墨画などの東洋的な空間と時間の捉え方に近いかもしれません。 近作では技法に加え、更にビジュアルを変えた二つの絵を対比することで 生まれる意味を扱った割符のようなディプティック作品を制作しています。

清川 漠

清川漠は境界線をコンセプトに獏嵌 ( ばくがん ) という独自の手法を用い て制作しています。常日頃から取り組んでいたドローイングでの鉛筆のな めらかで力強い線から着想を得て、より強烈な線を描くために、彫刻と版 画、そして絵画の手法を組み合わせた制作方法、獏嵌を生み出しました。 透明なアクリル板を支持体として裏側から削り取るように彫って描き、そ こに黒と白のアクリル絵の具で彩色して作品を制作しています。

末松 由華利

個人や社会が持つ両極性をテーマに活動しています。自身の手記を基に、テーマの選定、タイトルの推敲、そして無数の下絵とドローイン グを経て、個人的かつ具体的な体験や疑問を、抽象化・象徴化して作品を創り出しています。取り扱う主題や題材を、この世に生きる誰も が出会う人生の諸局面へと変換し、描出することで、作品を通じて鑑賞者と対話ができればと願っています。

Midnight lip

私は「生活空間に、人とともに在る作品」を軸にテキスタイル作品を制作し ています。今回出展させていただいた作品は主に、私が生まれ育った瀬戸内 の水辺の風景や、幼い頃の夏の記憶のシーンの数々に焦点を当てています。 そして、それに対する切なさ・忘れ難いと思う気持ちをコンセプトに製作し ました。大学で学んだ染織技法と、独学で始めたパンチニードルをかけ合わ せた独自技法による、緩急のついたテクスチャーの違いが特徴です。 また染色する際の図案は、書道のようにフリーハンドで描いています。ご覧 いただく際は、腕の勢いにまかせた筆致などに注目していただければと思い ます。

布田 葉太郎

布田葉太郎は絵画によって私たちの詩的な、直感的な感覚を呼び起こすかのような絵画体験を提示します。猫やカラスといった身近にある事柄をモ チーフに選ぶ布田は、制作においてそれらが持っている造形をわずかに崩し、まるで輪郭を溶かすように緩やかに抽象化させ画面をつくっていきま す。その具象と抽象を同居させること、また絵肌が隆起するほどにメディウムを盛り上げることにより、作品は本人曰く「絵自体が生きているよう 感じる」と話すように自由な絵画空間へ鑑賞者を誘います。そうした流動的な解釈を促す絵画空間の設計は、熊谷守一や日本絵画にしばしば見られ る、余白の多さ、奥行きのない遠近感や戯画的なまでにデフォルメされた具象性といった絵画感覚にも通じるものと言えるでしょう。

前田 麦

「TRANSLUCENT(半透明 )」シリーズ。今シリーズは、本来研磨等に 使う道具である耐水ペーパー(水ヤスリ)をキャンバスとして使用し、 絵画として落とし込んだシリーズになります。前田本人が描き出す水 の溜まりと、乾燥による唯一の自然のテクスチャが合わさり幽玄かつ POP な作品になっています。

前田. 博雅

映像やインスタレーションを中心に発表。リズムや反復を基調としながら、 映像が持つ時間軸やフレーム、ライブ性などの構造をモチーフに制作し、 特に映像の情報量に着目した表現活動を行う。《The City Layered》シリー ズでは、高層ビル群のガラスの反射や透明といったモチーフを用いながら、 複雑な様相を見せる「都市のレイヤー」を探り続ける。カメラによって切 り出されるのは解体と開発を経て姿を変えゆく都市とそこに生きる人々と いう刹那的な現実であり、近代化の中で内面化された社会構造や生活形態 といった体系/制度の表層でもある。様々な時間軸が交錯し重なり合う光 景は視線を遠近感覚の浮遊へと誘なう。

増田 恵助

「肖像画の再構成」肖像画というものには大抵の場合モデルがいるものですが、近年の私の作品に特定のモデルはいません。実際は合成した画像を もとに実在しない肖像を描いています。肖像画のメインはもちろんその人物ですが、一方で服装や背景も画面を支える重要な要素です。今回の作品 では古典的な肖像画の形式を引用しつつ、服装や背景という構成要素に実験的な柄やモティーフを取り入れながら肖像画を再構成する試みをしてい ます。

福嶋 さくら

過去の記憶の断片や、その断面から想像するまだ見ぬ未来の景色を描いています。 頭の中の記憶は時間の経過と共に変化し、知らぬ間に色や形を変えて全く新しいものになっていたりします。自分の中で曖昧に変化した日常の 一瞬を見つめ直し、形を与え直すことが絵を描くことであり、その像を定着させるように刺繍を施しています。

小津 航

小津は東洋美術の山水画、浮世絵、洋風画や⻄洋美術のモチーフなど過去の美術作品を参照し、東洋的絵画空間における画家とモチーフの関係を探索しながら制作活動を行っている。 昨今は「静物画」、「風景画」、「人物画」という絵画の基本主題を通じながら、東洋的絵画空間にみられる(画家とモチーフとの距離)や(絵画空間の設定)といった関係に注目をして東洋美術を再考するような制作を行なっている。

小池 正典

日常の風景からインスピレーションを得て作品を作っている。幼少の頃に育った田舎の風景が私の原風景であり、植物、空、風の匂いなどの小さい記憶を形 にしたいと思っている。

植田 陽貴

例えば立つ場所を一歩ずらしてみると見える景色は全く違っているのかも しれない」ということを主題に、境界線を意識して絵画制作を続けています。 近年は自身がその場所で体験した光の眩しさや風の肌ざわりを絵画表現に 表すことを試みています。