布田 葉太郎
フダ ヨウタロウ

布田 葉太郎
Yotaro Fuda
ステイトメント/作品コンセプト
布田葉太郎は絵画によって私たちの詩的な、直感的な感覚を呼び起こすかのような絵画体験を提示します。猫やカラスといった身近にある事柄をモチーフに選ぶ布田は、制作においてそれらが持っている造形をわずかに崩し、まるで輪郭を溶かすように緩やかに抽象化させ画面をつくっていきます。その具象と抽象を同居させること、また絵肌が隆起するほどにメディウムを盛り上げることにより、作品は本人曰く「絵自体が生きているよう感じる」と話すように自由な絵画空間へ鑑賞者を誘います。そうした流動的な解釈を促す絵画空間の設計は、熊谷守一や日本絵画にしばしば見られる、余白の多さ、奥行きのない遠近感や戯画的なまでにデフォルメされた具象性といった絵画感覚にも通じるものと言えるでしょう。
略歴
1996年 千葉生まれ
2019年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
個展
2019
・個展「猫とトポロジー」Bambinart Gallery, 東京
グループ展
2022
・“CROSSROADS”, WHAT CAFE, 東京
・biscuit gallery first anniversary exhibition「grid」biscuit gallery, 東京
・2人展「最終観測者、?」biscuit gallery, 東京